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モールド(型) ---



GummyWaxはある程度の厚みのあるブロック状でお送りしていますので、ハサミやナイフで任意の形に切り出し、芯を差し込んだだけでもキャンドルとして灯すことができます。

ナイフやハサミの切り口は殊のほか魅力的で、切り口から漏れてくる灯りがとても優しい、 シンプルで静かな一点物のキャンドルです。

とはいってもこれは手作り究極の一点物で、ある程度の数を一定の品質でとなると、 モールド(型)が必要になります。

GummyWaxは流し込み時の温度が高いため、アクリルやポリカーボネイトのモールドでは変形してしまいます。
収縮率も低いため、取り出しに不便が無いようなオリジナルのシリコン製の割り型が最適です。

薄く柔らかい市販のケーキやお菓子のシリコン型も使えますが、変形や保温性の点で適さない型もありますので、 吟味が必要です。

モールドを作るということは、オリジナルキャンドルを創ることと同列にある、制作上欠かせない作業ですが 思ったほど困難な行程ではありません。

返ってキャンドルを創ると言う喜びを何倍にも膨らませてくれる作業です。







モールドについてのご質問がたくさん寄せられています。
技法につきましては、それぞれの工房様や講師の皆様の秘匿事項に属しますので、ここでは一般的な対処法について お答えしています。
目的によって必ずしも当てはまるものでは無い事をご了承ください。


GummyWax / モールド(型)について--


上にも記しましたが、一般的に市販されているアクリルやポリカーボネイト、塩ビなどの型は耐熱温度が低く 使用できません。

融点の高いGummyWaxには、シリコン製のモールドが最も適しています。

市販されているお菓子などのシリコンモールドも安価で使いやすいのですが、強度や保温性、 モールドからの取り出し易さ、などの使い勝手は必ずしも良いわけではありません。

海外にはキャンドルや石鹸などに特化したシリコンモールドもたくさんあるようですし、今は、海外からの個人輸入も安全に行われる時代ですので、探してみるのも大変興味深く、楽しいことです。

一方で、完全にオリジナルで肉厚のあるモールドを作ってみると、その保温性や耐久性に驚かれると思います。

気泡をコントロールするキャンドルに仕上げるには、モールドの保温性も大切な要素になりますので、 その出来栄えにも驚かれると思います。

何よりも、モールドから作り始めて出来上がってきたキャンドルは、創ることに費やした時間をより一層充実したものにしてくれます。
そもそも、シリコンってなに?と言うことですが・・・
シリコンはケイ石という石を化学変化と蒸留することでできる金属ケイ素のことで、 これからお話しする型取り用の材料は、この金属ケイ素を精製したゴム系の化合物で正確にはシリコーンゴムと言うのだそうです。 

シリコンは元素名でその化合物はシリコーンと言うのだそうですが、 一般的にはどちらの言い方でも通用しているみたいです・・

型取り用のシリコーンはドロッとした液状で市販されており、触媒(硬化剤)を加える事でシリコーンの 重合反応により硬化します。

耐油性・耐酸化性・耐熱性が高く、引裂強さにも優れています。
硬化後は柔らかめから硬めのものまでありますが、標準的な硬度40程度が作業のしやすい硬さです。

シリコーンには使用期限がありますので購入後は早めに 使い切ることが求められます。
シリコンモールドを作るために必要なものは・・・

まず、型取り用のシリコーンと硬化剤。通常はセットで販売されています。

シリコーンを流し込むための型枠
一般的な大きさのキャンドルのモールドを作るのであれば、使い捨ての紙コップや深めの紙皿など、 100円ショップにあるようなものを工夫して使うことができます。

シリコーンが硬化した後、この型枠は取り払う必要があるので、簡単に破壊できる安価な材質のもので十分です。
紙だとナイフなどを入れて破く事ができ作業効率も良く、ゴミとして捨てる時も罪悪感はありません。

あとはハサミやカッターナイフ、セロテープや割りばし、秤(キッチンスケール)など、ご家庭にあるもので十分に間に合います。

問題(1)は型の元になる「型」です。
つまり、創りたいキャンドルと同じ「カタチ」のものをどうやって見つけるか、またはどうやって作るか、です。
そして、その型の元になる「型」を型枠の中にどのようにして固定するか、です。

問題(2)はどのような仕組みのモールドにすれば作りやすいか、です。
シリコーンが型の隅々にまでいきわたるような配置になっているか、は大事なポイントです。
地球の重力の中で作業をするわけですから、凹みが下向きになっているとシリコーンは入っていきません。

モールドの作りやすさだけではなく、キャンドルの創りやすさも考慮しなければなりません。
湯口(ワックスを流し込む場所)の大きさや位置、縦に割るのか横に割るのか、など細かな配慮が必要です。

右の写真で使っているものは、紙コップ、竹串、割りばし、セロテープです。


道具編で書いた問題(1)の型の元になる「型」についてですが・・・

一般に市販されている商品に、魅力的でキャンドル用にピッタリっていうような形のものもありますが、 それを拝借して「型」にならないかと考えることは、意匠登録されている如何にかかわらず、やはりモラルに照らしてやるべきではありません。  

そこで、私共は森や河原を歩き回ることにしました。
型として空知川で拾い集めた「石ころ」や近くの森の間伐材の「切り株」は、紛れもなく富良野の長い年月が作り上げた造形美に満ち溢れるものたちでした。

また、粘土等で一から目的のイメージを作り出す方法も考えられます。
しかし、この元になる「型」の表面の100%がキャンドル表面に現れるため、私共では思ったような結果にはなりませんでした。

そこで、キャンドルと同じ素材でと思い立ちGummyWaxをナイフやハサミで目的の形にしてみたところ、ナイフの切り跡やハサミで切ったエッジも忠実に表現するモールドが出来上がりました。

GummyWaxは加工も楽ですし、熱で溶けてくれるので、スポット的にバーナーで焼くと「とろけた感じ」も容易に表現できますので、案外「型」の元を作るには適しているのかもしれません。

なによりも、透明感や質感が出来上がる予定のキャンドルと同じなので、「型」の段階から出来上がりが類推できます。
皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか。


シリコンモールド制作の大まかな流れを実際のキャンドル「水ほおずき」を例にご説明します。

まず、型の元になる「型」 ですが、使い古しのGummyWaxをまだ柔らかいうちにクッキングシートに巾着型に包んで固めました。

クッキングシートの材質は「シリコーン加工耐油紙」で、さすがシリコーン由来、表面は大変なめらかで適度に腰もあり、ワックスが固まったあとは、プリーツのようなひだ目もきれいにはがれてくれます。

センターに竹串を差し込んだまま型枠に固定する方式にしました。

型枠は紙コップ、シリコーンに硬化剤を入れて混ぜる容器も紙コップ、竹串の先をコップの底にグサッと差し込んで固定、 竹串の上部は割りばしで挟んで、セロテープで型枠に固定、といった簡便な仕組みです。

シリコーンが固まるまで固定されていれば良いので強度はこれで十分でした。

ドロッとしたシリコーンに硬化剤を入れてかき混ぜると、結構泡だらけになりますが、 紙コップをテーブルにコンコンと落として衝撃を与えてあげると気泡が抜けやすくなります。

気泡が抜けたらシリコーンの入った紙コップの縁を細く絞って、泡が立たないよう ゆっくりと流し込みます。

固まるまでの時間はメーカーの型番や室温などによって違いますが、概ね6時間から8時間ほどです。

ここまでの作業は必ず水平な場所で行ってください。

夏で気温が高く湿気の多い季節は固化が早まりますので、硬化剤の量を加減してください。
固化が早まると、気泡が残る原因になることがありますので注意が必要です。

固まったら、竹串を抜いて型枠に使った紙コップに切れ目を入れて破り、モールドを取り出します。

モールドを縦に割っていく作業ですが、よく切れるカッターナイフを使いました。
竹串が入っていた穴を目印に上から下まで縦に切り目を入れます。

モールドの切り目を開くようにしながら切ると、楽にナイフが入っていきます。

右の写真はモールドを縦に割った内側です。
竹串が入っていた場所に縦にスリットが入っていますが、ここは芯をセットするために必要なすき間です。

また、芯の周りにはワックスの垂れを無くすために、GummyWaxで作った「型の元」に予め「ロウ溜まり」を作っておきました。
加工のしやすいGummyWaxですから、小さなハサミでチョキチョキするだけで「ロウ溜まり」の出来上がりです。

湯口(ワックスを注ぐための入口)の穴をあけています。
気泡を少なくするように芯に沿わせて注ぐため、広い範囲の穴は必要がありません。

キャンドルの中の細工はオレンジに着色した小さなブロックのみです。
シンプルにほおずきのフォルムと透明感だけの勝負(?)です。

キャンドルのセンターに固定するため、予めワックスでコーティングした芯に刺して位置を決めています。

後はモールドの左右を合わせて輪ゴムなどで止め、透明ワックスを静かに流しいれて、芯を割りばしなどで固定。
「水ほおずき」の完成です。

肉厚の割り型のモールドは保温性も良く、特に今回ご紹介したのは肉薄の部分がないためキャンドルを取り出す時にも モールドに負荷はかからないので、大変長持ちします。

敷居が高いと思われがちなモールド作りですが、この記事がキャンドル作りにもう一つの楽しみを増やすヒントになれば うれしいです。






















GummyWax®原材料の適用法令について

GummyWaxの主原料は高度な精製過程によって不純物を徹底的に除去したミネラルオイルで
市販のベビーオイルをはじめ、様々な化粧品の配合成分に用いられてきた実績がある食品衛生試験に
合格した高純度の無色透明な液体です。

このミネラルオイルは引火点が251℃以上と高く、危険物指定の対象外です。

消防法では 指定可燃物 可燃性液体類 (指定数量 2 立方メートル)。
船舶安全法 では液体危険物 非該当、 航空法では非危険物 となっており、ゲル化剤についても
各法非該当のため、一定量の保管・取扱い・輸送時における危険物には該当しません。

当社では国内輸送や海外への輸出も行っております。

新しい素材のため、航空輸送や展示会、輸出など、原材料の性質についての説明や安全性について
客観的な証明を必要とする場面があるかもしれません。

そのような場合はGummyWax開発メーカーとしてサポートさせていただいております。